西丹沢 小川谷ー東沢周回 
芋ノ沢ノ頭〜ワナバノ頭〜大タル丸〜女郎小屋ノ頭〜東沢乗越〜中ノ沢経路
                                                                    平成18年12月24日


コース下降点8:15 〜芋ノ沢の頭9:20〜ワナバの頭9;45〜白ザレの頭10:10〜大タル丸11:20
〜女郎小屋の頭11:45〜東沢乗越12:35〜小川谷合流地〜14:05県民の森駐車場


 林道から見た
朝日を受ける石棚山
この山域は興味があったが難しいルートでなかなか行くことが出来ませんでした。連休を利用して、思い切って挑戦することにしました。駄目なときは、すぐ引き返す覚悟で出かける。前日、下山予定の中ノ沢経路を少し探ってから、中川温泉「ぶなの湯」でのんびりして、道の駅「山北」で車泊する。クリスマスのイベントが丹沢湖で行われていて車の往来が多い、花火大会もあって大きな音がしたりしていたが、寝酒の効果てきめん、早々と寝てしまった。暖かい夜で快適に寝ることが出来た。翌朝、早起きの予定でしたが、なかなか動き出せず、朝食を作って食べ終わったのが7時半でした。隣で泊まっていた焼き芋屋のおじさんはもう釜に火を入れ始めていました。随分と早くから焼くものです。急いで、中ノ沢林道に入り、弥七沢出会を過ぎた、廃車が置かれた先の堰堤から入るのだが、駐車場所を探したうろうろした。帰りに楽をしようと県民の森駐車場に置いて出発した。


白ザレのピーク
堰堤への下り口に「至るワナバの頭」の札があった。ルートは鹿柵を越えるとも書かれていた。堰堤の上で簡単に対岸に渡ってすぐに尾根の取り付いた。植林地の急登をしばらく行くとしっかりとした尾根に出て鹿柵に遭遇した。扉があったのでそこから入るが結果は入らないで右側を詰めたほうが正解だった。芋ノ沢ノ頭と思われるところで柵の中に閉じ込められることになってしまう。強引に乗り越えたがバラ線に引っかかり擦りむいてしまった。鹿除けなら、バラ線はいらないと思うのだが。この後も2〜3回柵超えたがバラ線なしで助かった。936mワナバノ頭は何処だろう、大きな倒木が横たわる付近が目印になりやすく、ここをワナバとする。細くなった尾根でキレットを超えて上り返すと白ザレのピークに付いた。お椀を伏せたような頂上はネットの写真で見たとおりでここは間違いないと確信できた。富士山を眺めながらしばらく休憩をした。


大タギリ大タル丸への登り
写真より傾斜が強い
この先のキレットが難関でした、最初は笹薮の踏み後が小川谷に向かって下降していた。しばらく下りてトラバースをするのかと思い、下って、途中、藪に踏み込んで見るが渡れそうにない。引き返して尾根筋をキレットに向かって下りかけると大タル丸への岩場に虎ロープが見えたので間違えなくここだと信じて笹と潅木を頼りに下降すると足元に残地ザイルが出てきた。ザイルのこぶを握って腕力で強引に下りてしまった。両サイドにキレ落ちた鞍部の写真にとって、虎ロープを頼りに上り返す、ザレた岩場は足元が不安定で左右に振られそうで怖い、這うようにして登った。ここが大タギリだった。なかなか手ごわかった。穏やかになった尾根道になり、ほっとする、まもなく大タル丸につくころだと思うが特定する目印もなく、下りになってしまった。


女郎小屋の頭
ジュースの間が目印
第2の関門、女郎小屋乗越です。狭い尾根の先端がオーバーハングして切れている。飛び出した先端の潅木に残地シュリンゲが付けられていた。この潅木は小さく細いものでもう、何人もの人が頼ったらしく、ゆらゆらしていて全体重をかけるのは恐ろしいものだった。とりあえず後ろ向きにクライムダウンしてみるが一歩目の足がハングの内側に置くようなる、その上つま先を踏ん張ると白砂が崩れ落ちてしまう。30cm足が長ければ何の問題もなく下りられるのに。鞍部は狭く両サイドは何十メートルもキレ落ちているので飛び降りるにはかなり勇気がいる。今度はシュリンゲの付いた潅木の根元をしっかりと掴み、ゆっくりとずり落ちるようにして30cmすべり、狭い鞍部に降り立った。上り返しもいやらしい処だがロープが付けられていてラッキーでした。女郎小屋ノ頭にはバヤリースの空き缶がアセビの枝に差し込まれていた。


東沢乗越
山頂はなだらかでブナの木の樹間から展望も出来る、しばらく休憩して先に進むがこの付近尾根が回りこんでいて方向を間違えやすい。しかし、やせ尾根が続くので間違えようがないのですが方向感覚がずれてしまう。そろそろ東沢乗越に近いと思っていたら小ピークについた。木の根元に乗越と赤い文字部分だけ残した朽ちかけの板が置かれていた。後で調べたらモチコシの頭でした。ここで方向を北に変えたつもりが一つ隣の小尾根に入ってしまい、同角沢のゴーロの河原が見えてきた。上りなおして無事に東沢乗越に着いた。同角沢に向かうテープが付けられている、これを行くと大石山に出るのだろうと眺めてから東沢を下降する。源頭部は傾斜もあるものの下りられそうです。ただ右岸にトラバースしている踏み後とテープがいくつも付けられていたのでここを使った。問題なく沢に降り立つことが出来た。


東沢出会の堰堤
沢に下りてまもなく、右岸の壁から湧き水が出ていて、ここから涸れた沢に水が見られるようになった。900mで右からの本流に合い水量も増すが靴をぬらすようなこともなく快適に下る。途中、3mほどのナメ滝が2本あるが簡単に巻くことが出来た。いっぱいあるマークに従えば良いだけです。もっと水の多い時期ならば適度に濡れるかもしれない。小川谷に合流して堰堤の下で対岸に渡り、ブナ林の平地で、歩き終えた、快い気持ちにしばし耽るのでした。平行道は林道終点手前のガードレールの切れ目に出た。ゲートも過ぎると車が見え、予定の周回コースを無事終了できた。ネットで見たときはいくつかの案内板が付けられているようだったが、今回、まったく見ることもなく、バリエーションルートらしいものだった。